堀川戎おけいは料理屋の若い仲居。倹約を重ね、死んだ亭主の借金を 返済して安堵したのもつかの間、十三歳の妹分・琴の身売り奉 公を阻止するため、期日に迫られながら必死の金策に手を尽く す。頼りない自身と知りつつも、挫けず、懸命に生きる女の奮闘物語。(縦書きソフト/スマホで全323頁) |
橋の雪京都三条大橋で、お園は托鉢の尼僧に志しばかりの喜捨 をする。が、網代笠から顕れた顔は二十数年前、お園が 心中を図った組み紐師・佐七の妻千絵であった。二人の 再会は、復讐劇の序幕か、それとも恩讐を越えた雪解け を告げるものだったか。ひと筋の組み紐が生む運命の 皮肉。(縦書きソフト/スマホで全137頁) 高瀬川一之船入・主人公寓居付近現在 |